●建永元年(1206)春 「蓮生法師夢記」(京都清涼寺蔵)
蓮生の自筆の『夢記』は、現在、京都の清涼寺に重要文化財として所蔵されている。それは全三巻に仕立てられているうちの一巻であり、 第一巻は、法然上人と証空上人の、「四月三日付自筆消息」を合装したものであり、第二巻は、「熊谷直実自筆誓願状」と同じく自筆のこの 「夢記」とを合装し、縦27.2cm、横は五枚の紙を継ぎ合わせた全長2m12cmに及ぶ、長い巻物になっている。第三巻は、 「迎接曼茶羅由来記」である。
「夢記」は、元久3年10月1日夜に、40歳ばかりの僧と往生の法を論じ、
敗れた僧が消えてなくなった夢を見、同じ夜、氏神の御獄が正月1日に福神として訪れ直実を寿いだことを記している。