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2004年11月14日

●「法要の手引き1 通夜・葬儀式」

 ご家族がお亡くなりになりましたら、先づ菩提寺へご連絡下さい。他のお檀家さまの葬儀や法要、 その他の行事などの予定が入っている場合がありますので、菩提寺の予定をご確認していただくためです。

 葬儀社との打ち合わせ等で日時が決定されましたら、再度菩提寺へ連絡のうえ、ご来寺くださるようお願いいたします。 お戒名などを授与するにあたって、故人の性格や趣味、信条等をお伺いする必要がありますので、 ご家族のかたいずれかが必ずご来寺されるようお願いいたします。
 
 
 当寺院では、通夜式にあたっては浄土三部経のひとつ『阿弥陀経』の前巻「極楽段」を読経いたします。 浄土三部経とは浄土宗のよりどころとなる3つの経典で前述の『阿弥陀経』の他に、『無量寿経(大経)』、『観無量寿経(観経)』 の2つがあります。

 通夜式で読経いたします『阿弥陀経』の前巻「極楽段」ならびに、葬儀式で読経いたします『阿弥陀経』の後巻「六方段」は、 故人がこれから行かれる浄土の世界の様相を、つまり阿弥陀さまがおつくりになった西方浄土の世界はどういう世界なのかを、 お釈迦さまが弟子たちに説いた話を文字として遺されたものです。
 
 
 前巻では、空には様々な鳥たちが飛びかい、雅やかな鳴き声で奏でており、地面は金銀の砂で覆われ、 池には車輪のような大きな蓮の華が青白黄赤にひかり輝き、建物は金銀瑠璃玻璃などの様々な宝石で造られていて、 まばゆいばかりのすばらしい世界である、と述べられています。勘違いされてはいけないのですが、これだけを聞くと、 成金趣味のこれ見よがしな毒々しい世界なのかとも考えてしまうかもしれませんが、 現実世界での表現をとったためこのような言い方になっただけなのです。とにかく、すばらしい世界であるということを述べているのです。

 後巻は六方段、若しくは護念経とも呼ばれており、東南西北の四方と上下の二方を合わせ、六方、 すなわちあらゆるところに多くの仏さまたちが住んでいるということを述べています。その仏さまたちの数はガンジス河の砂の粒の数ほどで、 広さは三千世界の彼方まであるとも述べられています。
 
 
 つまり、浄土の世界とは仏さまの清らかな慈悲の光が満ちあふれ、美しい花が咲き匂っているところなのです。 私たちだれでも心に持っている金欲、物欲、名誉欲など様々な俗世の欲望をきれいに捨て去った世界なのです。いがみあいやそしりなどがなく、 みんながお互いに助けあって平和に健やかに暮らしていける世界、これが浄土の世界なのです。